2012年02月12日

やかまし村のこどもたち

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子ども達と寝る前のお話タイム。
今回はリンドグレーンの「やかまし村の子どもたち」を読み終えました。

北欧の田舎に3軒並んだだけの小さな集落で、6人の子ども達の過ごす日常の物語。
納屋の藁の中でのお泊まり、秘密基地づくり、家出計画などなど、
本当に日常のたわいもない話なのだけど、
子ども達のドキドキワクワク感が
子どもの目線で伝わってくるお話です。
子どもの気持ちや興味、遊びは世界共通だな〜と思いました。

中でも興味深かったのは、
めちゃくちゃ性格の悪い靴屋のおじさんが出てくるんだけど、
淡々と描かれていて、人物の評価があえてされていないところ。
子ども達も、「ああ、そういう人もいるんだな」ととらえているんだろうな。

私は、子どもの頃は本嫌いだったので、
名作と言われるものでさえほとんど読んでないのだけど、
今、寝る前のお話タイムに子ども達と一緒に
初めて読むドキドキワクワク感を楽しんでいます。

こういう機会がなければ大人になってから
手に取ることもない本たちに出会えることに感謝。

上の子が低学年のあと1年と下の子が低学年の間の3年間が
親子お話タイムの黄金時代。
この時期をしっかり楽しみたいと思います。
posted by シンドウヨシコ at 11:44| Comment(0) | 絵本・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月31日

「ごんぎつね」と「こんとあき」

昨日、小児科の待合で娘に、新美南吉のごんぎつねを読まされてしまい、
不覚にも泣きそうになって、必死で我慢。
そうすると声がつまってしまい、最後のページがしどろもどろ(^^;;
娘は「お母さん、早くここ読んで」とせかすし、
この手の本を読むのは苦手だなあf^_^;)

娘の方はあんまりピンとこなかったようで、
「あ〜長かった〜」と一言。
5歳では「生と死」の認識は当たり前ですが今ひとつのようですね。

ところで、ここの小児科の待ち合いにある絵本でもう一つ、
泣けてきて読めなくなるのが、林明子の「こんとあき」。
知っている人なら「なんで?」と思うはず。

あきという女の子が、おばあちゃんが作ってくれた
きつねのぬいぐるみのこん(お話ができる)と二人で
遠い町に住むおばあちゃんに会いにいく話。
女の子の成長の物語として描かれています。

途中、砂丘に立ち寄ったところで、野良犬に襲われ、
こんが破かれて、ぬいぐるみに戻っちゃうシーンがあるんです。
そして破れた「こん」を持って、あきは一人でおばあちゃんちへたどり着きます。
ここで泣けて泣けて。

幼い子って空想の中で、動物を飼っていたり、人形とお話していたりするじゃないですか。
そして成長していく中で、それにさよならを言う日が必ず来る。
そういう少女の成長物語として、勝手に私は読んでしまうんですよね、どうしても。
物語としてもその方がよくできていると思うし。

ですが、この話のエンディングは、
おばあちゃんちへたどり着いたあと、
おばあちゃんが破れをなおしてくれて、
「こん」も元気に復活するんです。
それでめでたしめでたし。

作者はこの物語を描いた時に、結末を変えちゃったんじゃないかと思うんですよ。
編集者かだれかに「幼児向け絵本だからハッピーエンドにしましょう」とか
いわれたんじゃないかなあ。

まあそういうわけで、
ハッピーエンドなのに、私は勝手にストーリーを作って泣いちゃうんですよ。
posted by シンドウヨシコ at 14:00| Comment(0) | 絵本・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月20日

ドリトル先生の動物園

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子ども達と一緒に寝る前の一冊で読んでいる「ドリトル先生の動物園」
もうすぐ読了です。これでシリーズ5冊読みました。
「アフリカ行き」「航海記」「郵便局」「サーカス」「動物園」「キャラバン」…
とつづいて13冊くらいあるのですが、
なぜだか、「アフリカ行き」の続きは「郵便局」で、「航海記」の続きは「動物園」で、
「サーカス」の続きが「キャラバン」のようなのです。
登場人物(登場動物?)や誰が語っているのかも少しずつ違っているんですよね。
(だれかこの謎が分かる方がいたら教えて下さい)

で、「動物園」を読み始める時に、息子が「話が続いていないのはどうして?」と困ったようで、
半年くらい「もう読まない」と言っていたのです。
突然、また読みたいと言い出したので、寝る前に一章ずつ読んでいました。
ドリトル先生のほんわかキャラが、大人には退屈かしらとの思いはすぐに消え、
奇想天外な展開にどんどん引き込まれていきますね。

私自身、ほとんど児童文学を読んでこなかったけど、
この歳になって子ども達と一緒に体験できるのもいいなあ〜。
「やかまし村シリーズ」も読みたいし、
「赤毛のアン」や「指輪物語」「ナルニア国ものがたり」「ゲド戦記」も…と思うとワクワクします。
posted by シンドウヨシコ at 09:46| Comment(0) | 絵本・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月18日

ピータースピア

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絵本作家の中で、誰が好きかと問われると、私はこの人の名前を必ず挙げます。
ピータースピア。

とにかく絵が細かい。絵で語る人です。
「あめ、雨」とか、文字のない作品もある。

「クリスマス!」も確か文字がなかったと思うけど、クリスマスまでの高揚感とクリスマスのあとの現実(捨てられた大量のもみの木が描かれていたり)を、丁寧に描写しています。

子どもたちは「たかいひくい、はやいおそい」とか「サーカス!」が好きでした。

上の子は小学生になったし、そろそろこの「せかいのひとびと」も理解できるかなーと思って、図書館で借りて来ました。

予想的中。何度も読みたがります。

世界の一人一人が違っていて、違っているからいいんだよというメッセージを丁寧に伝えてくれる本です。
posted by シンドウヨシコ at 13:22| Comment(0) | 絵本・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月08日

かえでがおか農場のなかまたち

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これも子供たちが何度も読みたがる絵本です。

「かえでがおか農場のなかまたち」と「かえでがおか農場のいちねん」。
(なぜか出版社が違います)

とくになかまたちの方が人気です。

この農場に暮らす、犬、猫、馬、豚、ガチョウ、鶏、雌牛、山羊、羊と
周辺の野に住む動物たちまで、細かに、そして温かく紹介して行く本です。

一匹一匹の名前をちゃんと紹介して、その性格やくせなんかも詳しく書かれていて、
面白いのです。

「(猫の)マックスが寝たふりをしています。メンドリとけんかをしてもまけてしまうので」とか、
「(鶏の)チイサナカワイイ赤毛チャンはとしよりで、たまごをうめませんが、ほかのニワトリのうんだたまごをあたためるのがすきです」とか、
「(馬の)ラッキーは600ポンドもあります。ポニーなのにくいしんぼうで太っているのです。でもけってんのないウマなんていませんからね」とか。

畑のレタスを食べにくる厄介者の野うさぎも「ウサギは野菜畑がだいすきです。人間もレタスをたべたかったらたくさんうえなければなりません」とか、
台所の厄介者ノネズミには「ノネズミは、とだなにいます。どうして、野原にいないんでしょう?」なんて書かれていて、くすっと笑ってしまう。
すごーく目線が優しいのです。

この絵本を読んでいると、一匹一匹、それぞれにいいところも間抜けなところも欠点もあるけれど、その個性が面白いし、かわいいし、愛らしいなあというのが、じんわり伝わってくるのです。

大人も癒される一冊です。
posted by シンドウヨシコ at 11:23| Comment(0) | 絵本・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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