2015年02月16日

竹内さん夫妻の秘蔵っ子「チビちゃん」の羊毛〜「蒜山物語 ホームスパンとおいしい時間」展に向けて 2〜

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竹内さんの牧場の羊は現在5頭。
品種はオランダ原産のフライスランドという乳用種です。
山羊に近い体型で、他の羊に比べてお乳が大きいのだそうです。

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乳用種といっても羊の絶対数が少ない国内での繁殖には
他の品種を掛け合わせていかなければならないので、
純血種ではなく、羊毛も一頭一頭が個性豊かです。
ツンツンするくらい固い毛(ケンプといいいます)が
たくさん交じっている毛もあれば、
マフラーに使っても大丈夫そうな柔らかい毛もあり、
びっくりするくらい、見た目も肌触りも違うんです。

今回、ホームスパンに使わせてもらうための羊毛を
毛刈りさせてもらいに伺った時、
最も柔らかくて織物に向いていそうだったのは「チビちゃん」の毛でした。

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もともと乳用種はお乳に栄養が行ってしまうため、
毛質が落ちてしまうこともあるのですが、
3歳のチビちゃんはもともと毛用種の血が濃く出た羊だったのに加えて、
初産の今年、早くから乳房炎になってしまいお乳を出すのをやめてしまったため、
良い毛質のまま毛刈りができたようです。

それにチビちゃんは、母羊が育児放棄してしてしまったために、
竹内さん夫妻が母親代わりになってミルクをあげて育てた羊。
一番なついていて、今もそばに行くと、顔をスリスリしてきたり、
小屋から帰ろうとすると車に飛び乗って来たりすることもあるのだとか。
「『いつもきれいにしときなよ』と、いつもゴミをとってやるようにしていたので、
彼女はこれが大好きでわざわざ頭の周りに草をつけてきて
とってほしそうにするんですよ」と竹内さん。

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確かにチビちゃんの毛は他の羊に比べて、
ゴミが少なくとってもきれいでした。
「人が育てたので、初めは人といる方が好きで
羊の和の中になかなか入っていけなかったんです。
そのため少し内向的で外に出ていきたがらない性格となって、
群れの中でもいつも最後尾に近いところにいて、
できるかぎり小屋でゆっくりするのが好きなんです。
だから汚れにくかったのかな」と竹内さん。
我が子のように温かい眼差しを向ける姿が目に浮かびます。

今回はこのチビちゃんの毛をマフラーとコースターに使わせて頂きました。
ぜひ竹内さんの温かな牧場に育った羊、チビちゃんの羊毛を見に来て下さいね。

「蒜山物語 ホームスパンとおいしい時間」展
2015.2.25~3.8(お休み2/27,3/2,6、私の在廊日2/25,28,3/1)
営業時間13時〜18時
円山ステッチ(岡山市中区834−1)086-238-7582
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連載、次回は竹内さんの牧場作りについてもう少し触れたいと思います。


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2015年02月06日

チーズ職人・竹内雄一郎さん 〜「蒜山物語 ホームスパンとおいしい時間」展に向けて1〜

〜「蒜山物語 ホームスパンとおいしい時間」展に向けて1〜

連載初回はチーズ職人・竹内雄一郎さんの紹介です。

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竹内さんは、日本で唯一の羊のリコッタチーズの作り手。
正確にいうと羊と山羊の乳で作るリコッタです。
岡山県の北部、蒜山高原で羊と山羊を飼いながら、その乳でチーズを作り、
併設のカフェでピッツアやパスタ、デザートにして提供されています。

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リコッタチーズというのはチーズを作った後に残る乳精(ホエー)にミルクと塩を足し加熱して固まったものをザルでふわっとすくい上げたもの。日本のおぼろ豆腐みたいな感じといえば、分かるでしょうか。
正式にはリコッタフレスカ。イタリアではこれを羊と山羊のミルクで作るんだそうです。
牛乳のリコッタと比べて、独特の風味とコク、甘みがありました。

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この羊と山羊のリコッタに魅せられて、チーズ職人になった竹内さん。
イタリアの修行時代と同じ製法で作っているそうです。

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羊の飼育を始めて今年で5年。少しずつ飼育数を増やし、昨年からやっとリコッタが作れるくらいの乳量が絞れるようになったそうです。
それでも羊5頭・山羊5頭で採れるミルクは1日15リットル。
製品のリコッタにするとまだ6個程度と貴重です。

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次回はメインの羊ちゃんたちから紹介をしましょう。

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2014年05月26日

4年ぶりのあがたの森

30周年を向かえた「クラフトフェアまつもと」に参加してきました。
私が出展するのは4年ぶりです。

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街から見える雪を抱いた山並み、こんこんと湧き出る伏流水の井戸、落ち着いた町並み、
そしてあがたの森の緑。どれも変わらない美しい街でした。

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今年も多くの方で賑わった会場。今回は会場の一番奥、大きな木々のたもとが出展ブースでした。たくさんの緑が見え、風も通り、優しい木漏れ日に癒される場所。そしてちょっと小高くなっている場所なので、楽しそうに歩く人並みを見下ろせる、とってもいい場所でした。(今回はさらに飲食ブースも近く、ちょっと抜けてベトナム料理のフォーやタイカレーを食べに行ったりもできたほどです)

実は、貸テントのブースは朝7時からの抽選なのですが、前回も今回も朝一から並ばず、ゆっくりとホテルで朝食を食べてから出かけ、残り物の中から引かせてもらっています。どの場所でもご縁なので、気持ちよく二日間を過ごすことを心がけて。

ブースでは本当に多くの方に来て頂けました。東京のコホロやjokogumoさんのお店で買って下さった方がもう一枚を選びに来て下さったり、4年前に松本で買って下さった方が再び訪ねてくださったり。お友達から話を聞いて駆けつけて下さったり。長く愛用して頂いているのを実感できて、作家冥利に尽きる二日間でした。

初めましての方ももちろんたくさんいらっしゃって、「羊ってこんなにたくさんの種類がいるの!」「染めてないの!」という皆さんの驚きのリアクションを楽しませてもらいました。
「今回の、一番の出会いです!」といって新居のコースターを揃えて下さった方、ディズプレー用に用意した湯のみや急須、籠を気に入って「器をもう一度見たくて、戻ってきたわ。どれもいいわね」といってコースターも選んで下さった方、何度も足を運んで下さって悩みに悩んで買ってくださった方も。小さなコースター一枚からつながって行くご縁が本当に嬉しいなあというのが正直な最近の実感です。マフラーやショールだけではつながらないご縁をたくさん頂いています。

そして気がつけば驚くほどたくさんの方の手に渡っていました。
ありがとうございました。

次回は、来年♪といきたいところですが、毎年は仕事量的にも日程的にも厳しいこともあり、
2、3年後を目指して頑張りたいと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。

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2014年05月20日

第9回フィールド オブ クラフト倉敷が終了しました。

二日間とも好天に恵まれ、多くの方にご来場頂けました。
ありがとうございました♪

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今回は段ボール織り機でコースターを作るワークショップをさせて頂きました。
親子で楽しんでくださったようです。

いつもの紡毛機も持参して糸紡ぎの実演も行なったのですが、
ちょうど前日に紡毛機のベルトが切れてしまい、有り合わせの糸で仮のベルトにしたために、
調子が悪く、スムーズな糸紡ぎをお見せできませんでした。
楽しみにして下さっていた方には申し訳ないです。ごめんなさい。


今週末は、続いてクラフトフェアまつもと。
紡毛機も持参の予定なんですが、ベルトを調整中で、
上手く紡げるかどうか…。

そして、松本に向けてもう一つ新作を制作中です♪
これも間に合うかな、どうでしょう。
頑張りますね。

ではでは、初夏の松本でお会いしましょう。


posted by シンドウヨシコ at 19:46| Comment(0) | 展示会つれづれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月14日

楽しかったワークショップと次の企画

ブログ、久々の更新でごめんなさい。
まず、謝らないといけないことがあります。このコメント欄にDMを希望下さったTさん、Iさん、ごめんなさい、こちらの確認不足で期間中に送れませんでした。これから送りますが、申し訳ないので、五月のフィールドオブクラフト倉敷のDMも出来上がり次第、送らせて頂きますね。本当に申し訳ありませんでした。

(メールソフトの不調も直りましたので、お急ぎのご連絡がありましたら、問い合わせのメールアドレスの方へ送って頂けると助かります)

円山ステッチでの展示会、アットホームな雰囲気の中、多くの人に見て頂けて
幸せな空気に包まれて終了できました。
足を運んで下さった皆さま、ありがとうございました!

今回は、初めて糸紡ぎのワークショップを少人数限定で開かせて頂きました。
せっかくなので、糸になるできる限りの行程を見て頂きたいと思い、
洗い上げただけのフリースをほぐしてもらうところから始めました。
ドラムカーダーも持参して、毛を整える行程も見てもらいます。
そして、ローラッグス(名称、これでよかったかな?)を作るところも実践♪
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糸車での紡ぎも皆さん、初めてとは思えないほど、上手!
それぞれに個性的な糸ができ上がりました。
糸のできる行程をつぶさに見てもらうことができるこういう機会もいいものですね。

円山ステッチ主宰の佐野明子さんと、次の企画の話もしました。
美味しくって?、かわいくって、ワクワクするような企画が実現しそうです。
私も楽しみです♪

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展示会場の様子


posted by シンドウヨシコ at 10:57| Comment(0) | 展示会つれづれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする