連載初回はチーズ職人・竹内雄一郎さんの紹介です。

竹内さんは、日本で唯一の羊のリコッタチーズの作り手。
正確にいうと羊と山羊の乳で作るリコッタです。
岡山県の北部、蒜山高原で羊と山羊を飼いながら、その乳でチーズを作り、
併設のカフェでピッツアやパスタ、デザートにして提供されています。

リコッタチーズというのはチーズを作った後に残る乳精(ホエー)にミルクと塩を足し加熱して固まったものをザルでふわっとすくい上げたもの。日本のおぼろ豆腐みたいな感じといえば、分かるでしょうか。
正式にはリコッタフレスカ。イタリアではこれを羊と山羊のミルクで作るんだそうです。
牛乳のリコッタと比べて、独特の風味とコク、甘みがありました。

この羊と山羊のリコッタに魅せられて、チーズ職人になった竹内さん。
イタリアの修行時代と同じ製法で作っているそうです。

羊の飼育を始めて今年で5年。少しずつ飼育数を増やし、昨年からやっとリコッタが作れるくらいの乳量が絞れるようになったそうです。
それでも羊5頭・山羊5頭で採れるミルクは1日15リットル。
製品のリコッタにするとまだ6個程度と貴重です。

次回はメインの羊ちゃんたちから紹介をしましょう。