2014年05月29日

素材のはじまりに触れる

「チビ〜、おいで、毛を刈るよ〜」
まるで子どもたちの散髪をするかのように声をかけたのは、
今回、毛刈りにお邪魔した蒜山のチーズ職人・竹内雄一郎さん。
「1年ぶりの毛刈りだから」と苦笑いしながら、バリカンと鋏で優しく一頭一頭刈っていきます。
5頭全部を刈り終えた時には汗だくでした。

チーズなのになぜ羊?
不思議に思いますよね。
実は竹内さん、日本で唯一の羊のリコッタチーズの作り手なんです。
正確にいうと羊と山羊の乳で作るリコッタです。
岡山県の北部、蒜山高原で羊と山羊を飼いながら、その乳でチーズを作り、
併設のカフェでピッツアやパスタ、デザートにして提供されています。

リコッタチーズというのはチーズを作った後に残る乳精(ホエー)にミルクと塩を足し加熱して固まったものをザルでふわっとすくい上げたもの。日本のおぼろ豆腐みたいな感じといえば、分かるでしょうか。
正式にはリコッタフレスカ。イタリアではこれを羊と山羊のミルクで作るんだそうです。

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木のトレイに乗っている方が羊と山羊のリコッタ。とっても美味しい♪
牛乳のリコッタと比べて、独特の風味とコク、甘みがありました。

この羊と山羊のリコッタに魅せられて、チーズ職人になった竹内さん。
イタリアの修行時代と同じ製法で作っているそうです。

ただ、日本では乳用種の羊は限られていて、
ここで飼われているフライスランドとあともう一つくらいしか手に入らない。
羊の飼育を始めて今年で4年。やっとリコッタが作れるくらいの乳量が絞れるようになったそうです。
それでも羊5頭山羊5頭で採れるミルクは1日15リットル。
製品のリコッタにするとまだ6個程度と貴重です。

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こちらがフライスランドの羊たち。
原産はオランダで、日本では当然のことながら絶対数が少ないため雑種です。
そのため毛質は本当にさまざま。
今回は傷みの少ない若い羊のペコとチビの羊毛を一部頂きましたが、
ペコはまるでウエリッシュマウンテンのようにケンプのたくさんある毛質だし、
チビはチェビオットのような弾力のある羊毛です
もともと乳用種の羊は乳に栄養分が行ってしまうため、年を重ねると毛質は悪くなるんだそうです。
なんだか自分の出産・授乳期を思い出します(笑)乳を作るって大変なんですよ!

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竹内さんご夫婦にとって、10頭の羊や山羊たちはまるで家族。
以前、私がこのブログで紹介した絵本「かえでがおか農場の仲間たち」を彷彿とさせる
ほっこりした牧場暮らし。
特にチビは母羊が育児放棄したために竹内さんが母代わりになってミルクを与えて育てたそうで、
今も側にいくと、顔をスリスリしてきたり、
小屋から帰ろうとすると車に飛び乗って来たりすることもあるそうです。
「チビは毛刈りも嫌がらずに大人しく刈らせてくれたから、きれいなフリースがとれましたよ」と竹内さん。
このチビのフリースを頂いて、作品にすることになりました。

毛刈り作業の手伝いで、後ろ足を押さえていると、お乳の近くから、
あの独特の匂いがふわっと漂って来ました。ランチで頂いたリコッタチーズと同じ香り。

これまでホームスパンをやっていても、使っている羊毛の羊の暮らしを実際に見たことも、
毛刈りに携わったこともありませんでした。
最初から携わった羊の毛でいつか作品を作ってみたいと思っていたのです。
それが今年、かないそうです。

このご縁を繋いで下さった円山ステッチの佐野明子さんに感謝。
そして快く羊毛を分けて下さった竹内さんに感謝します。

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竹内さんのお店イルリコッターロ
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2014年05月26日

4年ぶりのあがたの森

30周年を向かえた「クラフトフェアまつもと」に参加してきました。
私が出展するのは4年ぶりです。

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街から見える雪を抱いた山並み、こんこんと湧き出る伏流水の井戸、落ち着いた町並み、
そしてあがたの森の緑。どれも変わらない美しい街でした。

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今年も多くの方で賑わった会場。今回は会場の一番奥、大きな木々のたもとが出展ブースでした。たくさんの緑が見え、風も通り、優しい木漏れ日に癒される場所。そしてちょっと小高くなっている場所なので、楽しそうに歩く人並みを見下ろせる、とってもいい場所でした。(今回はさらに飲食ブースも近く、ちょっと抜けてベトナム料理のフォーやタイカレーを食べに行ったりもできたほどです)

実は、貸テントのブースは朝7時からの抽選なのですが、前回も今回も朝一から並ばず、ゆっくりとホテルで朝食を食べてから出かけ、残り物の中から引かせてもらっています。どの場所でもご縁なので、気持ちよく二日間を過ごすことを心がけて。

ブースでは本当に多くの方に来て頂けました。東京のコホロやjokogumoさんのお店で買って下さった方がもう一枚を選びに来て下さったり、4年前に松本で買って下さった方が再び訪ねてくださったり。お友達から話を聞いて駆けつけて下さったり。長く愛用して頂いているのを実感できて、作家冥利に尽きる二日間でした。

初めましての方ももちろんたくさんいらっしゃって、「羊ってこんなにたくさんの種類がいるの!」「染めてないの!」という皆さんの驚きのリアクションを楽しませてもらいました。
「今回の、一番の出会いです!」といって新居のコースターを揃えて下さった方、ディズプレー用に用意した湯のみや急須、籠を気に入って「器をもう一度見たくて、戻ってきたわ。どれもいいわね」といってコースターも選んで下さった方、何度も足を運んで下さって悩みに悩んで買ってくださった方も。小さなコースター一枚からつながって行くご縁が本当に嬉しいなあというのが正直な最近の実感です。マフラーやショールだけではつながらないご縁をたくさん頂いています。

そして気がつけば驚くほどたくさんの方の手に渡っていました。
ありがとうございました。

次回は、来年♪といきたいところですが、毎年は仕事量的にも日程的にも厳しいこともあり、
2、3年後を目指して頑張りたいと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。

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posted by シンドウヨシコ at 10:45| Comment(0) | 展示会つれづれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月20日

第9回フィールド オブ クラフト倉敷が終了しました。

二日間とも好天に恵まれ、多くの方にご来場頂けました。
ありがとうございました♪

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今回は段ボール織り機でコースターを作るワークショップをさせて頂きました。
親子で楽しんでくださったようです。

いつもの紡毛機も持参して糸紡ぎの実演も行なったのですが、
ちょうど前日に紡毛機のベルトが切れてしまい、有り合わせの糸で仮のベルトにしたために、
調子が悪く、スムーズな糸紡ぎをお見せできませんでした。
楽しみにして下さっていた方には申し訳ないです。ごめんなさい。


今週末は、続いてクラフトフェアまつもと。
紡毛機も持参の予定なんですが、ベルトを調整中で、
上手く紡げるかどうか…。

そして、松本に向けてもう一つ新作を制作中です♪
これも間に合うかな、どうでしょう。
頑張りますね。

ではでは、初夏の松本でお会いしましょう。


posted by シンドウヨシコ at 19:46| Comment(0) | 展示会つれづれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする